素敵なはじまり



あなたの背中は、灰色の空を映す池の様に静かで

私はそこに片腕を沈ませた

池は、人の身体にしては冷たくて
    水の温度にしては温すぎた

ゆっくりと腕を抜くと、波紋が無音のうちに響いた

そんな病的な交わりは、素敵なはじまり

誰も知れない、二人きりのステップへ

かろやかに、しずかに、乾燥した部屋で

無機質に、けれども、吐息だけは

多くの湿度を含んでいて

あざやかに裏切られた気分



紫の花にうつ五月雨

灰色の空の下の色彩





                                しぇる
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by sheru19 | 2007-06-01 00:22 |  

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