私の夏

愚鈍な容れモノからの解放を
一体ダレがしてくれるのか
妖艶に壊れた夏の夜風か
グロテスクなほどに青い空を
奇怪に旋回する黒い鳥か
空間を寸断する変則的な機械音か

愚鈍な容れモノからの解放を
一体ダレがしてくれるのか
見えなくなった目が此処にあるが
本当に其れは何かを見ていたのか
現実は唯々真っ暗な淀み
其れだったのではないか

朦朧とする意識はあるのか
蝉の声が心地好い
呆然とする奇跡は誰のか
蝉の声が心地好い
黒に塗れて闇から取り残されて
背中の方からいつの間にか重くって
頭はもう、そこにはなくって
私の体があそこにあって
この意識は空の上へ持っていかれて
あなたはそんな容器に向かって
愚問を唯々繰り返す

愚鈍な容れモノからの解放は
結局誰もしてくれない
私の物質が壊れても
それでも尚、何かに従属させられる
蝉の声が心地好く
線香の煙が陽炎のなかうねる
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by sheru19 | 2008-08-16 13:55 |  

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